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NS田中

「子どもへの上手な薬の飲ませ方」

お子様に薬を飲ませる時、苦労されている保護者の方も多いのではないでしょうか?


最近の子ども用のお薬は、甘い味がついていたり飲みやすいように工夫されているお薬も多くありますが、それでも薬を飲むのが苦手な子たちはたくさんいます。


今回は薬の飲ませ方やコツについてお話します。


【飲ませ方】

薬には粉薬、水薬、錠剤、カプセルなど様々な形があります。

錠剤やカプセルは窒息のリスクもあるため小さいお子様に処方されることはほとんどありません。

4歳以降になると飲める子も出てきますが、水を多めに飲ませ喉につかえないように注意しましょう。

粉薬は、飲める場合は少量の水に溶いてスポイトなどで飲ませます。水が多いと嫌がった時が大変になります。スポイトを使う場合、頬の内側に流し込むと味を感じにくく飲むことができます。

乳幼児の場合、哺乳瓶の乳首のみをくわえさせ、そこに流し込む方法もあります。



離乳食が始まり、スプーンで水分をとれるようになったら服薬補助ゼリーを使っての内服も良い方法です。また、ごく少量の水で練って作った薬の小さなお団子を頬の内側や上顎になすりつけて水を流し込んで飲んでもらう方法もあります。ジュースなどに混ぜて飲ませたり、冷たくすると味が感じにくくなるのでアイスと一緒に食べたり、少量の水で凍らせたお薬シャーベットで食べたりといろいろな方法があります。

水薬も飲ませ方は同じですが、飲みやすいように甘くなっているため、甘すぎて飲めない場合は水で薄めて飲ませてあげましょう。


【タイミング】

基本的に機嫌がいい時に飲ませてください。

「食後」に飲まてくださいと指示される場合が多いですが、特別な薬を除いては食前や食事中でも問題ありません。特に乳児の場合、ミルクのあとに飲ませるとお腹がいっぱいでミルクと一緒に薬を吐き出してしまうことがあるので、医師に確認して空腹時に飲ませるのがおすすめです。


【環境づくり】

子どもたちのイメージが、お医者さんはこわい人、薬は苦い嫌なもの、というイメージにならないようにしましょう。また、薬を飲ませる時の保護者の方の心配そうな表情やイライラ、緊張を子どもたちは察して警戒します。身構えることなくさりげなく飲ませるのがポイントです。

ごっこ遊びを取り入れる、ご褒美シールを活用する、お気に入りの容器を使って飲む、兄弟や友達が飲んでいるところを褒めて競争心を刺激するなど、その子の性格やタイプに合わせて工夫するのも効果的です。また、言葉を理解できるようになってきたら、薬を飲むと病気が良くなることをきちんと説明することも大切です。



【注意点】

・薬を何かに混ぜる場合、ミルクや主食、よく飲む飲み物や食べ物には混ぜないようにしましょう。味が変わって飲んだり食べなくなってしまう可能性があります。

・1歳未満のお子様にははちみつを混ぜてお薬を飲ませないでください。乳児ボツリヌス症を発症する危険があります。

・薬を飲みたくないと激しく泣いている子に無理やり飲ませると、気管に入り込む可能性があります。落ち着かせてから飲ませてあげましょう。

・薬を飲んでから30分以内に吐いてしまった場合は薬がほとんど吸収されていません。すぐに再度飲ませてもまた吐いてしまうため30分以上経って落ち着いていたら別の方法で再度飲ませてみてください。

・スポーツドリンクや酸性のジュースはコーティングが溶けて苦味が出る場合があります。



★さまざまな方法や工夫をご紹介してきましたが、薬にはたくさんの種類があり、それぞれ作用副作用が異なります。混ぜてはいけないもの、飲むタイミングなども薬によってさまざまです。必ず医師や薬剤師に相談した上で、一緒にお子様にあった方法を見つけてみてくださいね。



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