普段、あまり気にすることがない足の裏。
しかし、だれもが1度は「扁平足(へんぺいそく)」という言葉を聞いたことがあると思います。人間の足は、横から見ると弓なりにアーチ型になっていることから、専門的には『 アーチ構造 』といいます。
実は、この形こそが疲れにくく痛みなく歩くうえでとても大切な形なのです。
●「アーチ構造」とは?
なぜこのアーチ構造が、人間が歩くうえで都合の良い形なのか簡単に説明しますね。
まずは足の裏を床につけた際に、このアーチ構造が弓なりから一度平らに近づき、再度弓なりに戻る、言わばバネのように働くため床から跳ね返る力を使うことで疲れにくくなるというメリットがあります。
●「扁平足(へんぺいそく)」とはどんな状態?
足の裏は、骨の周囲にある筋肉や腱などの組織によって支えられています。
偏平足とは、アーチを支える組織が何らかの原因で変化し、足の裏が平らになった状態をいいます。
●「扁平足(へんぺいそく)」が引き起こす症状は?
子供の頃は、一般的には誰もが扁平足を形成しています。
概ね6歳頃からアーチをつくる骨が形成されてきて、10歳頃までにはすべての足の骨ができあがります。
しかし、研究者からはこの半世紀の中で機能的な靴の開発や、道路の整備化なども影響し足趾(そくし)の筋肉の活動量が減少していると言われています。
足趾を曲げる筋力が低下すると、アーチの形成が阻害され扁平足となってしまいます。
また扁平足が原因で、様々な怪我を引き起こす可能性もあります。例にとると、外反母趾・足底腱膜炎・有痛性外脛骨・アキレス腱周囲炎などがあげられます。日常生活やスポーツ動作にも影響が出る可能性があるので注意が必要です。
●治療法はあるの?
①足の筋肉を鍛えてアーチのバネの作用を働かせる
②足首周囲の筋肉や足裏の筋肉をストレッチをして柔軟性を出す
これにより足の負担を軽減することができます。
●自分に合った靴を選ぶ大切さ
実は、足趾や足底のトレーニングと同じくらい、自分の足に合った正しい靴選びをすることは大切です。靴の形によって足の機能が働きやすくなったり、疲れを軽くしてくれます。
日本だけでなく、中国でも古来より足裏をマッサージすることが健康の秘訣、なんて言われていますが、ここまで説明した通り実は理に適っているのですね。
日頃から、足首や足趾の筋力を強化したり、柔軟性を維持するためにストレッチを行うことで、日々のケアの積み重ねが健康な足・健康な体を維持することができます。
みなさんもぜひ一度、普段気にしない足の裏から健康を目指してみてはいかがでしょうか?
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