近年テレビでも「高齢者の健康」をうたう番組が多く放映され、お家でできる体操などが紹介されています。では、その場で自身が「健康」か、否か。それを図る術はあるのでしょうか?今回は3つ、簡単な動作で測れる「健康の基準」をご紹介します。
●椅子から5回立ち上がるのに何秒かかりますか?
方法はいたって簡単!5回立ち上がりテストは、使用する物品が椅子とストップウォッチのみで、測定も簡単です。まずは腕を組んで椅子に座った姿勢から開始して、できるだけ早く5回立ち座りをしてもらいます。5回目の座った時点でのタイムが記録となります。
★タイムでわかること!
実は、14秒以上かかる方は「転ぶ危険性が、健常な人のなんと7倍!」。また、年齢別の平均秒数もご紹介→60~69歳:11.4秒.70~79歳:12.6秒.80~89歳:14.8秒。
「転びやすいか否か」以外にも、「膝を伸ばす力があるか」「歩行する能力」とも関係が深いとされているので、上記に挙げた基準の秒数よりもご自身のタイムが速い場合は自信を持って健康と言えるかもしれません◎
●横断歩道は渡りきれますか?
みなさんの身近にある信号機付の横断歩道。私たちは普段何気なく渡っていますが、渡りきるのに必要な歩行速度というのは明確にあるのでしょうか?また、横断歩道によっては渡る距離が長いものもあります。地域や場所によって速さは異なるのでしょうか?
★基準は明確!1秒間で1m。
この基準を守って歩くことができれば大半の歩行者用信号機は青のうちに渡れます。
また、この歩行速度から、1秒間で1m歩けない人は「足の障害、心血管疾患、入院の危険性が高まる」という研究も報告されています。
さらに、年齢別ではどうでしょうか?
75歳未満は、最大歩行速度が男性は1.82m/sec 女性は1.71m/sec以上、通常歩行速度は男性は1.26m/sec、女性は0.91m/secであれば将来的に自立した生活が送ることが可能となります。
75歳以上では最大歩行速度が男女ともに1.35m/secであり、通常歩行速度は男性が1.05m/sec、女性は0.88m/secとの報告があります。
●つかまらずに片足で5秒立てますか?
こちらも用意するものはストップウォッチのみ!
①平らな場所に立ちます。(正確に計測するために裸足になり畳やフローリングの上がおすすめ)
②手は下した状態のまま
③床から5㎝程度片足をあげます
※足元に物を置かないように注意し安全に気を付けて行ってください。
★もし5秒以下なら!おうちの中を歩く際にも、「杖や歩行器」などの歩行補助具の使用を勧めるべき、という研究報告があります。
今回ご紹介した方法と基準の数字・数字の意味する「健康」について、頭の隅に置いて頂き、1ヶ月に1度程度ご自身で記録を取っていただくと健康状態を簡単にチェックすることができます。ぜひ1度お試し下さい。
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