●魔法の言葉、「どっこいしょ!」の脳科学的根拠
椅子から立ち上がったり、階段を上がる時、無意識に「どっこいしょ!」
「よいしょ!よいしょ!」と声が出てしまうことはありませんか?
この掛け声を「年寄りくさい」なんて馬鹿にするのは大間違いです。
じつは、この掛け声にこそ脳科学的効果がある事が報告されています。
★雑念を取り払い、運動に集中できる!
かけ声は思考する脳の働きを抑え、余計な考えを減らし、結果的に運動パフォーマンスが発揮しやすくなるということなのです。
思考・創造性・実行機能などを司る前頭前野は、動作時に"頭で考える"ことをします。
一瞬の掛け声と同時に運動することにより前頭前野の働きを抑えるのです。
★小脳の働きを活性化させて無意識の運動になる!
じつは、かけ声は大脳だけでなく小脳の働きも活性化します。
小脳が活性化されると、無意識的に運動しやすくなり、結果的にパフォーマンスが向上します。「体が覚えている」という状態もここがうまく働いてくれるからです。
熟練した運動は、小脳の特徴である運動の自動化(無意識化)によるものなのです。
● もみ返しって本当に悪いもの?
マッサージを受けた翌日に体が痛くて「もみ返しを起こすなんて、施術者の腕が悪い!」と憤りを感じている方も多いと思います。
しかし、実は施術者側だけが要因というわけでもなく、さらに言えばデメリットというわけでもありません。これまでに悪いイメージがついて回っている「もみ返し」について正しい知識を身に着けましょう。
★もみ返しはどうやって起きる?
実は、その原因は圧刺激による「血行促進」で、筋細胞や神経細胞が再生と修復を繰り返す過程で痛みを伴う事があります。
そう、運動した後の筋肉痛とおおむね同じ現象なのです。
★〇〇な人は、もみ返しになりやすい!
マッサージをうける人側の状態によって、実はもみ返しになりやすいこともあります。
ずばり運動不足や筋の凝りが原因のことも多いのです。
治療やマッサージは、筋を刺激して、循環のポンプ作用を促すことにより、筋を柔らかくしていきます。これは自身で運動したときと同じメカニズムで、普段運動不足の人は筋肉痛のような症状がおこります。
★好転反応~東洋の考え方を参考に~!
はり灸の治療院や整骨院で聞いたことがある方もいらっしゃるかも知れませんが、好転反応とは一言でいえば、「体の回復の段階の反応」と言われています。
流れの悪かったものがマッサージしたことにより、流れが良くなり、筋肉が硬くなっていたのが柔らかく元の正しい状態に戻ろうとすることで、ちょっと怠くなったり、また発熱することがあります。
筋肉痛に似た症状があったり、血液が循環することで身体に溜まっていた悪いものを外に出そうと痒みなどの炎症として出ることもあります。
悪かった腸の動きも活発化し、滞った老廃物を出そうとトイレが近くなったり、下痢になることがあります。
どっこいしょ!の掛け声も、もみ返しも、本当の理由を知ると誰かに教えてあげたくなりますね。
どちらにもちゃんとメリットがある事象なので、ぜひ周りの方にも教えてあげてください。
Comments