●10人中〇人は糖尿病?!
「生活習慣病」という言葉はもう馴染みになりましたが、
2019年「国民健康・栄養調査」によると、「糖尿病が強く疑われる」人の割合は、
男性であれば約10人に2人(19.7%)、女性だと約10人に1人の割合( 10.8%)です。しかも、年々増加傾向にある深刻な状況なのです。
一方で、実はこの糖尿病。病気の程度によっては、まさに糖尿病は生活習慣を見直すことで改善が図れる可能性のある病気です。
●糖尿病のタイプ1型と、2型の違いとは?
・「1型」の糖尿病は、子供や青年に多く発症します。膵臓(すいぞう)でインスリンを産生できなくなった結果、高血糖状態が続いてしまうと生命の危機となってしまいます。そこで、高血糖を治療するために選ばれる主な方法は、注射によってインスリンを補う治療です。
・「2型」の糖尿病は、中高年に多く発症します。
全体の糖尿病患者の95%以上が2型といわれるくらい大半の方はこの2型に分類されます。遺伝的な要因に加えて、運動不足や食べ過ぎ、生活習慣などの要因が関わって発症すると考えられています。実際には原因がはっきりとしない部分もあります。
この2型糖尿病では、インスリンは分泌されているのに、その働きが悪くて血糖値が下がらない場合や、分泌そのものが減っている場合があります。最終手段として薬やインスリン注射による治療を行うこともありますが、まずは運動や食事で改善を図ることが第一選択です。
・その他に「妊娠糖尿病」という状態もあります。妊娠中に血糖をコントロールする機能に異常があり、糖尿病に近い状態になることもあります。
●リハビリで運動療法を行うことのメリット3つ!
先にもご説明した通り、全体の95%の2型糖尿病は運動や食事などの生活習慣を見直すことで改善が見込める場合があります。
★運動によりエネルギーを消費して、肥満の解消や予防が期待。
★運動を毎日続けることで筋肉の活動量が上昇し、インスリンの働きも改善。
★食後1時間頃に運動をすると、ブドウ糖や脂肪酸の利用が活発になり、結果的に血糖値が下がる。
一方、1型糖尿病は、インスリンをつくりだす細胞が壊れてしまっているため、運動は意味ないと思われるかも知れません。
事実インスリン生成機序を回復するという意味では治療効果は望めませんが、運動は筋力向上や、ストレス解消にも役立ちます。とくに子どもの場合は心身の健全な発達を助ける手段にもなります。
●運動療法ではどんなことをすればいいの?
運動を行う上でのポイントは
①酸素を十分に取り入れる
②全身の筋肉をつかう運動
③1回に20分~40分を週3 回実施
左記に注意して行うとよりよいといわれています。
運動の一例)ウォーキング・自転車・水泳・ジョギング・ラジオ体操
もしお仕事をされているかたで時間がないよ!という方は、通勤のときに一駅歩く、外出中はなるべく階段を使う、といった工夫をしてみましょう。
いかがでしたでしょうか?
10人いたら、1~2人は糖尿病と言われているこの時代に、まずは歩く習慣や、ラジオ体操、自転車など今すぐできることを週3回短い時間でやり続けることで健康な未来を手に入れましょう!
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