単純に好きな色を塗るだけだと思われがちなぬりえですが、実は子供の成長につながるねらいがたくさんあります。ぬりえには、子どもの運筆力を高められる、色彩感覚が養われるなどさまざまな効果があります。今回はそれぞれの効果についてご紹介します。
①子どもの運筆力を高められる
運筆力とは、鉛筆をうまく動かす能力のことです。ぬりえをする時には、丸い部分や四角い部分、細かい部分などをうまくぬり分けていきます。そのため鉛筆を細かく動かす技術や力の入れ方が自然と身についていきます。
②色彩感覚が養われる
ぬりえをする時には、隣り合う色や全体のバランスを考えながら色の組み合わせを決めていくため、自然と色彩感覚が養われます。子どもが小さいうちは、何カ所も同じ色でぬってしまうことも多いですが、成長するにつれてたくさんの色を使い分けるようになります。色の選び方には個性も出るため、子どもの好みや性格を理解する手掛かりにもなります。
③子どもの集中力がアップする
枠からはみ出さないようにぬることや、どの色でぬろうかと考えることには集中力が必要です。集中力が上がれば、勉強やスポーツ、習い事にも役立ちます。
④完成した時に達成感を味わえる
何かを達成した時のうれしい感覚は、子どもの頃に感じておくべき気持ちのひとつです。上手か下手かには関係なく褒めてあげることで「次もやりたい」「もっとうまくぬりたい」といった前向きな気持ちも出てくるようになります。また、自分の力で完成させたことは、自信や自己肯定感にもつながります。
⑤親子で取り組むと絆も深まる
「ここは何色にする?」「次はどこをぬる?」などと会話をしながらぬりえを楽しめば自然と絆が深まり、完成した時のうれしい気持ちも共有できます。ぬりえをコミュニケーションツールと考え、いろいろなことを話しながら子どもと接してみてはいかかでしょう。
以上、ぬりえの効果についてお話しましたが、気をつけることもあります。親の感覚で間違いを指摘しないことです。うまくぬれていない部分や本来の色と違っていると気になりがちですが、特に注意する必要はありません。ぬりえは子どもの発想力や想像力を伸ばすツールでもあります。子どもの自由な発想やぬり方を尊重してあげることが大切です。親の固定概念を押し付けるのは避けて、子どもの行動をあたたかく見守ってあげられるといいですね。
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