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NS五十嵐

もしも転んでしまったときの対応について

寒くなるにつれて身体のこわばりなどがでやすいことで転倒しやすい季節になってきました。ご高齢の方では特に筋力低下やお薬の影響などで転びやすくなっています。日頃から転ばないように対策することが大切ですが、もしものときにはどうしたら良いか?応急処置やみるべきポイントについて簡単にお話させていただきます。


まずはすぐに起こさずにご本人の楽な姿勢で

・ どのような状況で転んだか?

・ どこをぶつけたか?

・ 痛がっているところはどこか?

・ 出血はしていないか?

・ 他にどんな症状があるか?   

を確認します。


〇 痛みがある場合

痛みが強い場合には骨折の可能性もあるため無理に動かさずに、可能であれば冷やしましょう。受傷後15分以内に冷してあげると痛みやその後の腫れの軽減に効果的と言われています。低体温や凍傷のリスクもあるため1回20分程度で間欠的に行ってください。

動ける、動かせる場合にも患部を冷やしてあげながら、内出血や腫れの程度を経時的にみていただければと思います。


〇 出血がある場合

キレイなタオルで覆い、出血しているところを強く圧迫するようにして止血し、可能であれば傷口を心臓より高い位置に挙上します。血液をサラサラにするお薬(抗凝固薬)を飲んでいる場合には、少しの傷でも止血しにくくなるのでしっかり押さえてあげましょう。

目に見える出血はなくても、骨折や打撲などが原因で身体の内で出血がみられることもあります。顔色はどうか?冷や汗はでていないか?も確認できたら良いです。


〇 吐いてしまった場合や転んだ時のことを覚えていない場合、頭をぶつけてしまった場合

頭をぶつけたことで脳にダメージが加わると吐いてしまうことやそのときのことを覚えていないことがあります。上記の状況の場合には、話ができる状態か?呂律は回っているか?を確認しましょう。頭をぶつけてしまった場合、その場では症状が何もなくても時間をおいて症状がでてくる場合があります(慢性硬膜下血腫といいます)。なので受傷後から最低でも約48時間は経過をみたほうが安心です。また、吐いてしまった場合には吐物で窒息してしまわないよう顔を横に向けてあげてください。


最後に

何だか様子が変だなと思ったり、判断に迷ったりする場合には、かかりつけ医や訪問看護師に電話で連絡して判断を仰いだり、必要に応じて救急要請をしてください。上記の対応はそれと並行して、または連絡後に行えれば良いです。

また、おひとりで過ごされる時間がある方は特に、転んでしまったらどうするか?誰にどうやって連絡をして助けてもらうか?を普段から相談しておくことも大切ですね。

これらは普段のケガをしたときの応急処置でもつかえますので、少しでも頭の片隅に置いていただければと思います。



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