今、一部の地域で流行している手足口病。新型コロナウイルスの流行によって、主に夏に流行する手足口病が秋から冬のこの時期にずれて流行しているようです。
手足口病とは、どのような病気なのでしょう?
【感染経路】
原因ウイルスはエンテロウイルス、コクサッキーウイルスです。
通常、夏季に流行します。生後6ヶ月から5歳未満の乳幼児がかかることが多く、大人にも稀に感染します。6ヶ月未満の乳児はお母さんからの移行免疫があるため感染しにくいです。
咳やくしゃみ、排泄されたウイルスが含まれている便などを介して飛沫感染、接触感染します。感染予防として手洗いうがいが基本となります。おもちゃをこまめに拭いたり、コップなどは共有しない、おむつの適切な処理も必要となります。
【症状】
潜伏期間は3-6日です。
口の中の粘膜、手のひら、足の裏や甲に水疱性の発疹が出ます。水疱はかさぶたにならずに1週間程度でなくなることが多いです。発熱を伴うこともあります。
口の中にできた水疱が破れたり潰瘍となって、痛みがひどい場合、食事をとれず脱水症状を起こして入院加療となる場合もあります。
ごく稀に髄膜炎を合併することがあります。
【感染してしまったら?】
抗ウイルス薬はありません。熱や発疹の痛みに対する解熱鎮痛薬での対症療法が基本となります。粘膜保護の軟膏などもあります。食事は、口腔内の痛みがあるのでオレンジジュースなど刺激があるものは避けて、のどごしのよいスープや飲み物、ゼリー、おじやなどがおすすめです。
高熱が続いたり、嘔吐や頭痛が出る場合は髄膜炎などの合併症の可能性があるため、すぐに医療機関を受診してください。
保育園などの登園は、解熱し1日以上経過していて普段どおりの食事ができるようになることが目安となります。医師と相談して登園する様にしましょう。
新型コロナが落ち着いてきた今、人流が増えて、コロナ以外のウイルス感染リスクもあります。手洗いうがいを基本として感染予防に努めましょう!
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