クルクルと回ったり、ジャンプを繰り返す。
私達は子どもの頃から動く感覚を楽しみ、好んで遊びにしてきました。
遊園地のコーヒーカップやジェットコースターがその例です。
私達はこのように回ったり滑ったりする感覚を、耳の奥にある三半規管と耳石器で感じ取っています。
また、筋肉や関節にある感覚受容器では、関節がでの程度曲がったり伸びたりしているかを感じ取っています。これらの感覚は前庭感覚・固有感覚と呼ばれますが、胎児期から働き始め、赤ちゃんはこのような感覚を感じ取れるようになって生まれてきます。これらの感覚に限ったことではありませんが、その子どもに取って適度な感覚刺激は子どもを快い気持ちにさせるようです。なので子どもは”たかいたかい”やすべり台、ブランコが好きな傾向にあります。
しかし、他の子どもよりも回ることを過度に繰り返したり、執着するのには次のことが考えられる場合があります。
それは私たちの体は外界から適切な感覚入力(刺激)によってそのバランスを保っています。回転やジャンプを繰り返す場合、何らかの原因で動く感覚刺激(前庭刺激や固有刺激)を足りないと感じ、必要な刺激を補おうとしている状態とも考えられるのです。
このような場合、子どもが求めている感覚刺激のタイプをよく観察して、同じような感覚刺激が含まれる遊びから始めてみましょう。
例えば、”たかいたかい”や抱っこしてぐるぐる回ってあげるのも良いかもしれません。
このように、子どもがやっていることをただ止めるのではなく、子どもが欲しがっている感覚刺激を推察して、同じような感覚が体験できる他の遊び方に次第に広げていくことが大切です。
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