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ST緒方

絵カードや写真カードを使うと言葉が遅れる?


 ときどき耳にするのが「絵カードや写真カードなどをコミュニケーション手段として使うと、言葉が出にくくなってしまうのでは?」というお話です。


絵カードや写真カードで相手に思いが通じてしまうと、「それに頼ってしまいことばを話そうとしなくなるのではないか」と心配になるかと思います。

 ことばは周囲の人とコミュニケーションをとるためのものなので、

相手に「伝えたい!」という気持ち、「伝わった!」という経験がとても大事になります。

「絵カードや写真カードを使って欲しいもの、やりたいことをちゃんと伝えられた!」という経験は、コミュニケーション意欲を育て、ジェスチャーやことばを話すことへとつながっていきます。

絵カードや写真カードを使用することは、ことばやコミュニケーションを育てることにマイナスにはならないのではないかと思います。


PECSとは絵カードや写真カードを使ったコミュニケーション!

例えば、絵カードや写真カードを使ったコミュニケーション練習の一つに「PECS」いうものがあります。

最初は大人が手伝いながら、少しずつ自分から周囲の人に対し要求や意思を伝えられるように練習していく方法です。

このPECSを活用する中で、発語がみられるようになったという事例も報告されています。

絵カードや写真カードを活用することで、コミュニケーションの土台をつくり、少しずつことばかけやジェスチャーを真似してもらいながら、ことばを話すことを練習していくことも一つの方法だと思います。


一人一人のお子さんに合った関わり方があると思いますので、療育機関、主治医の先生方などと相談しながら取り組んでみていただけたらと思います。



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