【腱板とは?】
・肩関節を取り巻く4つの筋肉(棘上筋、棘下筋、肩甲下筋、小円筋)の腱から構成される構造体のことです。上腕骨頭という腕の骨を肩甲骨の受け皿に保持しています。肩を様々な方向へ動かすためには欠かせない機能の一つです。
【腱板断裂って何?】
・腱板の一部あるいはすべてが損傷されて、上腕骨頭を肩甲骨の受け皿に安定して保持することができなくなり、動作時や夜間時に肩の痛みが生じてしまう病気です。
・腱板断裂は、腱の退行変性(加齢や負担などの影響を受け変化し弱くなること)を基盤に50歳以上の中高年に好発します。
【原因】
・急性断裂
転倒や重量物を持ち上げたときなどの外傷などによって一気に断裂が起こる場合。
・変性断裂
肩の使い過ぎによる腱板のすり減りや年齢を重ねるにつれて起きる腱板の老化が生じる場合や長年にわたるスポーツ、家事(洗濯干しなど)動作も原因となることもあります。
【主な症状】
・腱板断裂となった場合は肩関節を構成している筋肉や靱帯、関節包などの軟部組織が硬くなり様々な動作に支障が出てきます。
・例えば肩の動かせる範囲が狭まり腕を挙げられない。また頭を洗えない、服を着る時に背中に手を回せないなど日常生活に影響する様々な症状を呈します。
【治療】
・肩甲骨の動きを出すトレーニングや肩関節の関節可動域を広げる訓練を中心に行っていきます。
・断裂の状態によっては手術適応となる場合もあります。
・肩の痛みが続いている、日常生活へ影響が出ているといった場合はご自身で判断せずに一度専門医に相談するのをおすすめします。
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